# アーカーシャガルバ⇒虚空蔵菩薩
三昧耶形は宝剣、如意宝珠。種子(種字)はタラーク (traaH)。真言は「オン バザラ アラタンノウ オンタラク ソワカ」(oM vajraratna, oM traaH svaahaa)や、記憶力増進を祈念する修法「虚空蔵求聞持法」で用いられる「ノウボウ アキャシャ ギャラバヤ オン アリキャ マリ ボリ ソワカ」(namaH aakaazagarbhaaya, oM arika mari muri svaahaa) などが知られる。「虚空蔵」はアーカーシャ・ガルバ(「虚空の母胎」の意)の漢訳で、虚空蔵菩薩とは広大な宇宙のような無限の智恵と慈悲を持った菩薩、という意味である。そのため智恵や知識、記憶といった面での利益をもたらす菩薩として信仰される。その修法「虚空蔵求聞持法」は、一定の作法に則って真言を百日間かけて百万回唱えるというもので、これを修した行者は、あらゆる経典を記憶し、理解して忘れる事がなくなるという。彫像の代表例としては、奈良県大和郡山市・額安寺像、京都市・広隆寺講堂像などが挙げられる。 奈良県斑鳩町・法輪寺の木造虚空蔵菩薩立像は7世紀にさかのぼる古像だが、当初から虚空蔵菩薩と呼ばれていたかどうかは定かでない。また、法隆寺の百済観音像は明治時代前半までは寺内で「虚空蔵菩薩像」と呼ばれていたことがわかっている。
update:2009年09月09日
